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嫌いじゃない、 怒りもない。 だってなんだか極端になれるその姿、 うらやましいくらい憧れる。 嫌いでもいい 「あはは。なんかサスケくんらしいですねー。」 「でね?ナルトったら、その場で」 「・・・・・。」 「?どうしたの急に。」 町でとムサシが買い物を終えたところに、任務の解散を告げた後のカカシが合流し 久しぶりに3人でゆっくりと歩く帰り道。 カカシがかわいい教え子たちの今日の任務の成果をとムサシに話していた途中で ふとが立ち止まり、身体ごと後ろを向いた。 「なんかあった?」 「・・・・・気のせいだと思うんですけど。」 「ん?」 「誰かに見られているような気がして。」 のその言葉に、カカシの表に出ている右眉がわずがに吊りあがり視線が忍のものとなる。 くんくん、と鼻を利かせるがそれらしい気配はない。 念のための足元にいるムサシに目配せをしてみたが カカシがなにも感じなかったように、ムサシもなにもないと首をふって見せる。 「んー・・・なにもないみたいだけど。」 「ですよねぇ?あはは、カカシさんとムサシくんより先に私が気づくなんてことあり得ないですよね。」 「ま、可能性としてはなくはないけど。」 「ほぼないだろうな。」 カカシについでムサシまでも、わざとらしいほどのフォローに もちろんが気づくわけもなく。 自分の的外れな行動に恥ずかしさを感じて、それを隠すようにさっさと先を歩いていってしまった。 カカシはもう一度ちらりとムサシを見たが、ある方向にじっと視線を送ったまま動かない。 「もしかして」 「カカシさーん!ムサシくーん!置いてきますよ〜〜。」 いつの間にそんなに距離があいていたのか、気づけば随分と先で が自分達の名前を呼んでいる。 「はーい、いま行くよ。」 と、に返事をして再び歩みを始めたカカシとムサシ。 その返事に満足そうに2人が追いつくのを待つ。 「にしても、オレらより先にが気づくってどーなの?」 「さあな。あいつはあれで鋭い所があるからな。」 「それはそうだけど、・・・ちょっと納得いかないよねぇ。」 「カカシ、来るなら今夜だぞ。」 「・・・・りょーかい。」 ため息をひと吐きし、なにげない会話のフリをしての元までたどり着くと さきほどまでとは少し違った2人の様子に、は首をかしげて待っていた。 「なんの話してたんですか?」 「んー?・・・その前に、はいv」 「え?」 にっこりと笑って差し出されたカカシの左手。 は頭の上にたくさんのはてなマークを浮かべながら、黙ってグーにした右手をポンッ、とのせた。 「・・・・お前、それじゃお手だぞ。」 「え?え?だって、」 「ま、オレとしては手を繋ぎたかったんだけどね?」 「そ、そうなんですか///?!いや、だって乗せればいいのかなって!」 真っ赤になりながら必死に言い訳をするだったが、してしまったことは今さらどうしようもない。 「ぷっ、・・・あはははは!ったら・・・・っくくく。」 「カカシさん!笑いすぎですー!!」 「だって・・・ねぇ?」 「俺に振るな。・・・・っふ・・・ははは。」 「ムサシくんも笑ってるしー!!!!」 「いやお前、っくくく・・・お手なんか俺でもやらんぞ。」 どうにか堪えようと必死になっているムサシくんの横で、 カカシさんはもう隠さずひーひー言いながら、目尻にうっすら涙をためてお腹を抱えて笑っている。 ここまで笑われると、恥ずかしくてちょっと。 「だって、なーんかすっごくかわいかったから。」 「そんなこと言ったって誤魔化されませんし。」 「オイ、カカシ。が拗ねたぞ。」 「な、ちょ!ー。」 「・・・・・。」 完全に拗ねてしまった。 それに焦るカカシとムサシ。 どうしよう、と互いが互いを見るがオマエの所為だと罪の擦り付けあいが行われるだけで 具体的な解決案はちっとも見つからない。 でもそのうちそれもなんだか可笑しくなって、ムサシと笑ってしまったのは 先を歩くにはなーいしょ。 「ー。」 「サーン。」 隣に並んで名前を呼んでも、一生懸命聞こえないフリをする。 返事をしないように口をぎゅっと閉じて、こちらを見ないその姿に おもわず頬っぺたをつんつんとしたくなる。 ・・・・かーわいいなぁ。 イヤイヤ、今はそーじゃなくて。 と、カカシはついつい緩む顔を正そうと装ってみたが 結局はにやついた表情のまま、その左手はしっかり確保しての耳元に手をあてた。 「ね、今度ねこみみつけていーい?」 「いいわけないでしょー!!!」 「アハハハv」 カカシのあくまでもふざけた態度に、今度は本気でちょっとムッとして はまたもや先を歩こうとして足を一歩前にだした。 しかし、当然自分の意思とは間逆の方向に左腕がひっぱられる。 「逃げられないよ?」 ここで簡単に後ろを振り向くことも出来た。 だけど、そうしなかったのはいつもからかわれてばかりな自分の ちょっとした意地みたいなもんだった。 だいたい、今後ろでカカシさんがどんな顔してるか想像つくのがなんかやだ。 カカシさんがこれでどう思ったのかは知らないけれど、 後ろにいたはずのカカシさんにいつの間にかのぞきこまれていた。 だけど、ここで簡単に顔をあげちゃいけない。 我慢、我慢。 「ね、機嫌なおしてちょーだいよ。」 「。」 優しく名前を呼ばれて、ようやく顔をあげると目が合った。 え、・・・・カカシさんマスクしてない。 「よーやくオレを見たね。」 あ、嬉しそうな顔。と思ったのも束の間 すぐにその距離はゼロになって見えなくなった。 「オレ、すっごくスキでしょうがない子ほどからかいたくなるんだよねぇ。」 小学生ですか、というつっこみの言葉は 幸せそうなカカシさんを見たら、お腹のどこか奥に飲み込まれていってしまった。 だから、それが自分の事をさしているというのもどうにも恥ずかしい気がして ひとごとみたいにして返すのが、今の私にはやっと。 「へ、へぇ〜でも、その子はカカシさんが好きだからそうしてるって気づいてないかもしれないですよ?」 「あらま。それは困ったなぁ。」 困ったなんてカカシさんは言ってるけれど、それはちっとも困った様子ではなくて むしろ今の状況ごとすべて楽しんでるみたいだった。 「じゃあ、からかって楽しむのやめたらいいじゃないですか。」 「ヤーダね。だって隙だらけなんだもん、その子。」 「・・・・意地悪ですね、カカシさんて。」 あくまでもは、他人事として聞く態度をくずさないらしい。 「知らなかったの?」 そーいうのがオレを煽るんだってことは多分、一生教えてやらない。 「や、その子が顔真っ赤にして恥ずかしがってる姿がね。こう、なーんともいえないのよ。」 「・・・ふーん。」 「オレの言うことにイチイチ照れながら下から睨んでこられたら。ま、もれなくちゅーだよね。」 「へ、へへヘンタイですよ。なんか言ってることが!」 「だからさ、次はどんなことしてからかおうかなーとか。考えると任務とかどーでもイイわけよ。」 「イヤ、カカシさん。に、任務はちゃんとしましょう、任務は。」 すでにテンパっているのか、突っ込んでいる内容にこっちが突っ込みたくなる。 「頑張って言い返そうとするからなおさらやめられなくなっちゃってねぇ。」 「は、はぁ。」 「もうだから眼が離せなくて。そーいうのにオレはもう夢中、みたいなね。」 「え、あー・・・・。」 「っていうか、特に夜ベッドで恥ずかしそうにしてるのとか見るともーうたまんないよねv」 「・・・・・・・・///」 「あ、ちなみにその子っていう名前なんだけどね?」 「ぅう・・・・・・・ごめんなさい。」 「えーもうおしまい?」 口では残念だ、といいつつもカカシの顔は 今までのやりとりに非常に満足そうである。 「だってー!!!!もう聞いてられないですよー///!!!」 「アハハハvなんか今日すっごくたのしいねーvvv」 「あいつますます顔真っ赤だな。」 そうつぶやいて楽しそうにしている(・・・のはカカシだが) 少し前を手をつないで歩く2人を見ながら、ムサシはさきほどのカカシの発言について考える。 のねこみみかぁ。 ・・・・うん、アリだな。 ワタクシも有りだと思います!!(て、コラ 次は思いっきりシリアスはいりまーす。 シリアスパートはカカシ先生のキャラが違いすぎて自分でもびっくりしてます。 イヤ、ギャグでヘンタイなカカシ先生のキャラの崩壊具合もたいがいだと思うが・・・ でも結局どんなカカシ先生も好きです。 |